花びら

 相棒に捧ぐ短篇話。


 君がいてくれたから
 僕は此処でわらっていられるんだね


 君がいてくれたから
 僕は胸のうちを吐露できて
 静かに自分と向き合うことが出来るんだね


 そんな君になんて言葉をかけたらいいだろう


 君がいてくれたから
 僕は時に孤独の闇をこえて
 ちゃんとしっかり立つことが出来たんだね


 大丈夫


 君がいてくれるから


 そんな君も今、試練の時。
 忙しく日々を送っている
 そんな君に僕は何もしてあげられないけれど


 せめて


 辛いとき
 悲しいとき
 負けそうなとき


 そんなときには僕を頼ってよ


 僕は君の抱えてる問題に上手くアドバイスなんて
 してあげられないけれど
 話はきくから
 いつだってきくから
 夜中だって早朝だって昼だってなんだって
 電話でもいいよ
 僕を頼ってよ


 大丈夫


 君が僕を咲かせてくれたように
 今度は僕が君のつぼみを守るから


 花びらの一つ一つが朝露にぬれる
 満開の、その時まで
 僕が君に寄りそうから


 君が大輪の花を咲かす、その日まで。